2012年01月17日

【『団地団』発売記念】デジモン・アドベンチャーとキャプテンクランチ事件

 はじめに謝っておきますが、団地とは全く関係無い話です。すみません。

 今週木曜日(1/19)に『団地団 〜ベランダから見渡す映画論〜』という本が発売されます。ロフトプラスワンで開かれていたイベントを書籍化したものですが、イベントには初回を除いて毎回参加していたので、本の方もぜひ購入しようと思っています。

 おそらく本にも掲載されている話で、イベントの3回目ではアニメ映画の『劇場版デジモン・アドベンチャー』が取り上げられました。団地を舞台にしたアニメの代表作ということで、これがピックアップされるのは当然の流れでした。

 この映画では、主人公の少年とモンスターがコミュニケーションを取る手段として、小さな笛を使います。この設定について、団地イベントの出演者である脚本家の佐藤大さんが「団地とは関係ないことだけど」と語りだしたのが興味深い話でした。これは、人類がデジタルのモンスターに初めてコンタクトした場面である。同時にこのシーンは、人類が初めてクラッキングに成功したキャプテンクランチの事件を模している、というのです。今回はこの話を取り上げてみます。

 キャプテンクランチ事件とはどのようなものなのか。まず、70年代のアメリカにおける長距離電話事情を解説しなければなりません。長距離電話網の電話局間通信では、音声信号以外にも制御信号を交換する必要があります。回線を制御したり、空き状況などの情報をやりとりするわけです。当時のアメリカでは、音声信号とこの制御信号が、共用された同じ線を流れていました。そのため、一般家庭の電話回線から制御信号を送信できれば、長距離回線網を自由自在にコントロールできることになります。

 そしてジョン・T・ドレイパーという人物が、あるタイミングで一般回線に制御信号を発信するとそれ以上課金が発生しないことを発見しました。ほぼ無料で長距離電話をかけることに成功したわけです。回線がつながったままなのに切れたと、電話局が解釈するのが原因でした。これが人類史上初のクラッキング事件です。その後、電話会社は通話用の回線と制御用の回線を分離し、このようなクラッキングが発生しにくいように作り替えました。現在のデジタル回線では再び回線を共用する方向に戻っていると思われますが、同じような方法ではクラッキングは不可能でしょう。

 では、その制御信号とはどのようなものだったのか。アナログ回線で送る信号なので、要するに『音』です。いろいろな種類の音が必要で、そのうちの一つに、通話が終了したことを伝える信号として2600Hzの音が使われていました。一方、ジョン・T・ドレイパーが電話局を欺くために用いたのは、キャプテンクランチというお菓子に付属していた笛です。この笛がちょうど2600Hzの音を出していたというわけです。

 この事件の後、2600Hzという周波数は、クラッカーの間で象徴的な数字として知れわたることになります。エリック・ゴードン・コールリーはこの事件を参考にして、自身が発刊する雑誌にそのまま『2600』という名前を付けました。この雑誌は、現在でもアンダーグラウンド的な雑誌として発行が続いています。

 さて佐藤大さんのおっしゃるとおり、デジモンの映画は本当にキャプテンクランチの事件を本当に取り入れたのか。もしそうならば、少年が吹く笛として製作者は当然2600Hzの音が出るものを用意したのではないかと思います。ですから、映画に出てくる笛の音を分析するとこの説が正しいかどうかがわかるのではないか、というのがこの記事の趣旨です。

 では、早速分析結果のソノグラフをご覧に入れたいと思います。これのためにDVDを買いました。
digimon2.png
 どうでしょう。微妙なところですが……ほぼ2600Hzと言って良いのではないかと思います。ピークは2600Hzよりも少し高い気がしますが、おそらく当時の機器ならば、この音でも誤動作したのではないかと思います。そういうわけで説が裏付けられたということになります。

 実は、ここまで読んでもらってもうしわけない限りですが……、この話にはオチがあります。佐藤大さんが確認したところ、映画で笛を用いたのは偶々だったということでした。従って、笛の音が2600Hzだったのも偶然だという結論になります。残念。

 それでも、もう一度調べたらやはり意図的だったというのであれば面白いのですが。むしろ今からでもそういうことにしませんか。関係者の方々。
posted by masaki at 21:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2012年01月03日

「最後の歯車式計算機 〜」誤字・脱字

「最後の歯車式計算機 クルト・ヘルツシュタルク氏インタビュー」ですが、脱字を発見しました。本として形になった後に「別の表現にすれば良かったな」と思うところは数多くありますが、キリがないのでとりあえずは明確なミスを修正します。

P43下段最後から3行目
×「その で工場の土地は」
○「そのおかげで工場の土地は」

校正が行き届いておらず、申し訳ありません。

脱字は別としても、工場のオーナーが収容所で犠牲になると、なぜそこがフランス領になるのかと疑問に思われる方が多いと思います。実はこれ、翻訳者もわかりませんでした。そういう政策がとられていたのでしょうか。ご存じの方がいたら教えてください。

他に誤字・脱字・翻訳ミスを発見された方もご連絡ください。この日記に追加していきます。

(以下追記)
P5 6行目
×約125$(3万円)
○約125$(4万5千円)
1ドル=240円で計算していましたが、1969年当時はブレトン・ウッズ体制のもと1ドル=360円でした。

P12上段 本文5行目
×「祖母は医師の娘として生まれ」
○「祖母は学者の娘として生まれ」
"the daughter of a doctor" を単純に「医師の娘」と訳してしまいましたが、前の方に物理学者だと書かれていました。多分「博士」の意味の "doctor" だと思います。
posted by masaki at 11:53| Comment(2) | TrackBack(0) | クルタ計算機

2011年12月31日

クルタ本完売しました。

 コミックマーケットで販売した「最後の歯車式計算機 クルト・ヘルツシュタルク氏インタビュー」ですが、無事完売となりました。正午には売り切れてしまい、正直ここまで人気が出るとは思いませんでした。私としては思い切った部数を刷ったつもりでしたが、これほど早くなくなるのは予想外で、わざわざお越しいただいたのに手に入れられなかった方々には、申し訳ない限りです。

 少部数は知人等への配布のためにリザーブしていまして、それが余ったら希望される方には何らかの方法でお届けできるかもしれませんし、来年の夏か冬には増刷するかもしれませんが、現時点ではどうなるか、全く不明です。何かが決まりましたらこのブログで告知いたします。

 ともかく、お買い上げいただいた方、ありがとうございます。拙い翻訳ですが、話のおもしろさに関しては保証いたしますので、読んでいただければ幸いです。
posted by masaki at 17:39| Comment(2) | TrackBack(0) | クルタ計算機

2011年12月27日

ペルチェ素子霧箱の詳しい作り方

ペルチェ素子霧箱の詳しい説明を書きました。長くなったので別ファイルにしています。
PeltierCloudChamber.html


(追記)以下、コメントにお答えします。



  • ヒートパイプ逆さにしたら働かないのでは?

    →はい。でもなんとか冷えるようです。あえてヒートパイプを使わない製品も試しましたが、上手くいきませんでした。


  • 線源の石は何?

    →方トリウム鉱です。


  • 12Vと5Vという電圧差が重要?

    →たまたまこの組み合わせで上手くいったということです。両方12Vにすると、冷却が間に合わずに上部が発熱してしまいました。


  • 何Aぐらいの電源容量があれば良い?

    →計算では、12Vが8A、5Vが3.3Aを出力できるような電源であれば良いことになります。これとCPUファンの分を足して少し余裕を取れば良いかと。


  • ATX電源検証ボードとかなくても、ピン1本あればいいじゃん。

    →以前それで失敗して痛い目にあったことがあるので…


  • 画質いいね

    →これでも、iPhone4Sで撮影したものです。カメラの進化にはびっくりです。
posted by masaki at 23:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2011年12月26日

ペルチェ素子霧箱の作り方を投稿しました。


ニコニコ動画に、ペルチェ素子霧箱の作り方を投稿しました。詳しい説明は数日中にこのブログに書きますが、一つだけ。動画で説明したペルチェ素子を2枚重ねる方法は、結構条件がシビアです。確実に現象を見たい場合は、19012-5L31-06CQQという2段重ねた状態で売られているペルチェ素子に、12Vをかけてみてください。
posted by masaki at 00:40| Comment(0) | TrackBack(0) | ニコニコ動画

2011年11月30日

コミックマーケットC81当選しました

コミケですが、当選しました。
3日目 東地区 R - 51 a http://twitcmap.jp/?id=0081-3-RRa-51-a

また、本のタイトルも決まっています。
「最後の歯車式計算機クルタ」クルト・ヘルツシュタルク氏インタビュー
です。

こんな感じの本です。
クルタという歯車式計算機の、開発者に対するインタビューを、許可を得て翻訳しました。

この本を読むと、↓がわかります。
・人類初の表計算機能を実現した、メカニカルなシステムとは?
・「00」や「000」のキーを発明したのは誰?
・足し算だけで引き算を実現する方法とは?
・強制収容所の中でクルタ計算機を設計できたのはなぜ?
・クルタ計算機を、リヒテンシュタインという小国で生産した理由は?

2日間に渡ったインタビューは自伝的要素を多分に含んだ色濃い内容で、19世紀後半〜20世紀前半の計算機市場の実情から、計算機設計のアイデア、ユダヤ人差別、ナチス収容所内での計算機設計、アメリカによる開放とドイツからオーストリアへの逃避行、リヒテンシュタイン皇室によるサポート、そして電卓の登場による機械式計算機の衰退まで、読んでいて飽きることはありません。当時のヨーロッパの現実を伝える第一級の史料となっています。計算機に興味がある方、ヨーロッパの歴史に興味がある方、是非お読み下さい。
posted by masaki at 23:05| Comment(2) | TrackBack(0) | クルタ計算機

2011年08月24日

コミケで本を出します

 2年ほど間が空いてしまいました。

 突然ですが、サークル「ぴっちぶれんど」としてコミケで本を出します。
クルタ計算機」という機械式計算機を開発したクルト・ヘルツシュタルク氏へのインタビュー記事(pdf)を許可を得て日本語に翻訳したものです。サークルの紹介ページにも書いていますが、内容はこんな感じです。

 2日間に渡ったインタビューは自伝的要素を多分に含んだ色濃い内容で、19世紀後半〜20世紀前半の計算機市場の実情から、計算機設計のアイデア、ユダヤ人差別、ナチス収容所内での計算機設計、アメリカによる開放とドイツからオーストリアへの逃避行、リヒテンシュタイン皇室によるサポート、そして電卓の登場による機械式計算機の衰退まで、読んでいて飽きることはありません。当時のヨーロッパの現実を伝える第一級の史料となっています。計算機に興味がある方、ヨーロッパの歴史に興味がある方、是非お読み下さい。


 サークルカットはこんな感じで作ってみました。
A0400-2.png

 コミケの出店は抽選だそうで、当選するかどうかわかりませんが、落選した場合もどこかに委託して出したいと思っています。みなさん、よろしくお願いします。

posted by masaki at 23:08| Comment(0) | TrackBack(0) | クルタ計算機

2009年09月22日

赤外線写真の世界

IMG_0476.jpg
 相変わらず年に1、2回しか更新されないこのブログにお越しいただきありがとうございます。

 最近、赤外線写真でいろいろと遊んでいます。普通のカメラには赤外線をカットするフィルターが入っていますが、それを取り外して逆に赤外線しか通さないフィルターを取り付けると赤外線カメラの出来上がりです。

 最近は、赤外線だけではなく可視光を少し通すフィルターを取り付けて撮影し、疑似カラーの赤外線写真を撮るのがブームなようで、わたしも630nmフィルターで撮影しています。撮影後のレタッチは必須で、特に赤チャンネルと青チャンネルを入れ替えて空の色を青に合わせたりします。スノー効果で樹木が真っ白に写るのが特徴です。

 下は、そうして作った写真です。非日常的な世界をお楽しみください。どれも雪景色ではありませんよ。
IMG_0527.jpg IMG_0522.jpg
IMG_0370.jpg IMG_0329.jpg
DSCF4525.jpg IMG_0451.jpg
IMG_0271.jpg wd5-6.jpg
posted by masaki at 00:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2009年01月02日

「最適化数学で新年の挨拶」の解説

 みなさん、あけましておめでとうございます。

 新年開始とともに、ニコニコに動画を投稿しました。



 おおむね好評だったようで嬉しい限りです。コメントをくださった方、ありがとうございます。

 もっと詳しく説明しろとのコメントがいくつか寄せられていたので、解説します。2と9の文字は、両方とも4つの点とその周りを公転する4点、更にそれを回る4点を元に作られます。以下、それぞれを恒星、惑星、衛星と呼ぶことにします。4衛星を2組にわけ2本の直線を作り、その交点に文字を描かせます。

 それぞれの点の座標は、時刻をtとして次のように表しました。
p1=(a1*cos(2(2t-e1)),a1*sin(2(2t-e1)))+p5
p2=(a2*cos(2(2t-e2)),a2*sin(2(2t-e2)))+p6
p3=(a3*cos(2(2t-e3)),a3*sin(2(2t-e3)))+p7
p4=(a4*cos(2(2t-e4)),a4*sin(2(2t-e4)))+p8
p5=(a5*cos(3(t-e5)),a5*sin(3(t-e5)))+(c5,d5)
p6=(a6*cos(3(t-e6)),a6*sin(3(t-e6)))+(c6,d6)
p7=(a7*cos(t-e7),a7*sin(t-e7))+(c7,d7)
p8=(a8*cos(t-e8),a8*sin(t-e8))+(c8,d8)

(c5,d5)〜(c8,d8)が4恒星の座標、p5〜p8が4惑星の座標、p1〜p4が4
衛星の座標となります。a1〜a8は公転半径の大きさ、e1〜e8は公転での位相を決定します。またp1とp2を通る直線、p3とp4を通る直線を結びその交点を求め、これを点pとします。pの座標は、複雑な形になりますが方程式を解けば式として表すことが可能です。a*,c*,d*,e*の合計24変数を調整し、pが文字を描くようにすれば良いわけです。

 なおそれぞれの式のtには1,2,3の係数が掛かっていますが、これは各点が回転する速度を表します。t=2Piで全ての点が元に戻るようにしたかったので、係数は整数である必要があります。この値は、実は手動で調整しました。手で描くとわかるのですが、「2」も「9」も一度普通になぞって逆方向もなぞり元の位置に戻ると、X軸方向は3往復、Y軸方向は1往復します。このことから縦に動く線とその3倍の速さで横に動く線ができることを期待してp5〜p8でのtの係数、すなわちは惑星の公転速度は1および3と決定しました。これは上手く働いたようです。p1〜p4でのtの係数、これは衛星の公転速度になりますが、いろいろと試行した末に上の形になっています。今見ると変な係数の付け方で計算していますが、どうせ最適化すれば同じ式になる(ことが期待できる)ので気にしなくて良いかと思います。

 さて、pにどのような軌跡を描かせたいのかを決めます。これはフリーハンドで描いてその座標を読みました。まず「2」はこんな感じです。
2.PNG
t=0Pi (-0.437739, 0.64179)
t=1Pi/28 (-0.286784, 0.88061)
t=2Pi/28 (-0.0754772, 0.940305)
t=3Pi/28 (0.166043, 1.)
t=4Pi/28 (0.437739, 0.940305)
t=5Pi/28 (0.588657, 0.910438)
t=6Pi/28 (0.679222, 0.761181)
t=7Pi/28 (0.739611, 0.611923)
t=8Pi/28 (0.709435, 0.432838)
t=9Pi/28 (0.588657, 0.223886)
t=10Pi/28 (0.528304, 0.164191)
t=11Pi/28 (0.407526, -0.0149336)
t=12Pi/28 (0.226395, -0.164191)
t=13Pi/28 (0.0150882, -0.283581)
t=14Pi/28 (-0.166043, -0.432838)
t=15Pi/28 (-0.316997, -0.582095)
t=16Pi/28 (-0.467915, -0.731353)
t=17Pi/28 (-0.649046, -0.850743)
t=18Pi/28 (-0.8, -0.970133)
t=19Pi/28 (-0.679258, -1.)
t=20Pi/28 (-0.467915, -1.)
t=21Pi/28 (-0.256608, -0.970133)
t=22Pi/28 (-0.0754772, -0.970133)
t=23Pi/28 (0.13583, -0.940305)
t=24Pi/28 (0.286784, -0.940305)
t=25Pi/28 (0.437739, -0.970133)
t=26Pi/28 (0.618869, -0.970133)
t=27Pi/28 (0.739611, -0.940305)
t=28Pi/28 (0.8, -0.910438)
t=29Pi/28 (0.739611, -0.940305)
t=30Pi/28 (0.618869, -0.970133)
t=31Pi/28 (0.437739, -0.970133)
t=32Pi/28 (0.286784, -0.940305)
t=33Pi/28 (0.13583, -0.940305)
t=34Pi/28 (-0.0754772, -0.970133)
t=35Pi/28 (-0.256608, -0.970133)
t=36Pi/28 (-0.467915, -1.)
t=37Pi/28 (-0.679258, -1.)
t=38Pi/28 (-0.8, -0.970133)
t=39Pi/28 (-0.649046, -0.850743)
t=40Pi/28 (-0.467915, -0.731353)
t=41Pi/28 (-0.316997, -0.582095)
t=42Pi/28 (-0.166043, -0.432838)
t=43Pi/28 (0.0150882, -0.283581)
t=44Pi/28 (0.226395, -0.164191)
t=45Pi/28 (0.407526, -0.0149336)
t=46Pi/28 (0.528304, 0.164191)
t=47Pi/28 (0.588657, 0.223886)
t=48Pi/28 (0.709435, 0.432838)
t=49Pi/28 (0.739611, 0.611923)
t=50Pi/28 (0.679222, 0.761181)
t=51Pi/28 (0.588657, 0.910438)
t=52Pi/28 (0.437739, 0.940305)
t=53Pi/28 (0.166043, 1.)
t=54Pi/28 (-0.0754772, 0.940305)
t=55Pi/28 (-0.286784, 0.88061)

また「9」はこうなりました。
9.PNG
t=0Pi (0.65, 0.830183)
t=Pi/21 (0.273674, 0.924517)
t=2Pi/21 (0.034217, 1.)
t=3Pi/21 (-0.273674, 1.)
t=4Pi/21 (-0.444739, 0.924517)
t=5Pi/21 (-0.65, 0.716971)
t=6Pi/21 (-0.615804, 0.547154)
t=7Pi/21 (-0.513173, 0.396214)
t=8Pi/21 (-0.205282, 0.377363)
t=9Pi/21 (0.034217, 0.433969)
t=10Pi/21 (0.239478, 0.547154)
t=11Pi/21 (0.444739, 0.667552)
t=12Pi/21 (0.513132, 0.735849)
t=13Pi/21 (0.615762, 0.84906)
t=14Pi/21 (0.513132, 0.547154)
t=15Pi/21 (0.478935, 0.45282)
t=16Pi/21 (0.478935, 0.30188)
t=17Pi/21 (0.410501, 0.0188773)
t=18Pi/21 (0.273674, -0.226423)
t=19Pi/21 (0.136848, -0.509426)
t=20Pi/21 (-0.0000205261, -0.811306)
t=21Pi/21 (-0.136848, -1.)
t=22Pi/21 (-0.136848, -1.)
t=23Pi/21 (-0.0000205261, -0.811306)
t=24Pi/21 (0.136848, -0.509426)
t=25Pi/21 (0.273674, -0.226423)
t=26Pi/21 (0.410501, 0.0188773)
t=27Pi/21 (0.478935, 0.30188)
t=28Pi/21 (0.478935, 0.45282)
t=29Pi/21 (0.513132, 0.547154)
t=30Pi/21 (0.615762, 0.84906)
t=31Pi/21 (0.513132, 0.735849)
t=32Pi/21 (0.444739, 0.667552)
t=33Pi/21 (0.239478, 0.547154)
t=34Pi/21 (0.034217, 0.433969)
t=35Pi/21 (-0.205282, 0.377363)
t=36Pi/21 (-0.513173, 0.396214)
t=37Pi/21 (-0.615804, 0.547154)
t=38Pi/21 (-0.65, 0.716971)
t=39Pi/21 (-0.444739, 0.924517)
t=40Pi/21 (-0.273674, 1.)
t=41Pi/21 (0.034217, 1.)


 改めてみると字が下手すぎですね。フリーハンドで描いたのは、別に味のある文字を使いたかったとかいうのではなく、単に時間が無かったからに他なりません。

 時刻tにおけるpの座標をp(t)とします。「2」の場合はt=0〜55Pi/28、「9」の場合はt=0〜41Pi/21まで変化させ、上で求めた各点とp(t)との距離の2乗をそれぞれの時刻で計算し、合計します。この式は24変数を含むスカラーになることがわかります。この巨大な式を評価式として最小化すれば良いわけです。ただ評価式が複雑すぎて解析的な解は求まらないかと思います。そこで最小化には遺伝的アルゴリズム滑降シンプレックス法を組み合わせた自作のプログラムを使用しました。なお滑降シンプレックス法は、名前こそ似ていますが線形計画法で登場するシンプレックス法とは直接の関係は無いので注意が必要です。

 結果はこのようになりました。

「2」の場合
a1=-0.281248,a2=-0.217597,a3=-0.133595,a4=0.135594,
a5=0.233587,a6=-0.533821,a7=-0.865466,a8=-0.774918,c5=0.296162,
c6=0.128995,c7=-0.0170449,c8=-0.310357,d5=1.06265,d6=-0.197444,
d7=-0.199307,d8=-0.308207,e1=0.311494,e2=0.218138,e3=0.0167031,
e4=1.52846,e5=0.952566,e6=0.0411405,e7=1.25651,e8=1.3886


「9」の場合
a1=-0.197302,a2=0.145299,a3=-0.197725,a4=-0.200862,
a5=-0.524991,a6=0.779246,a7=-0.472475,a8=1.29185,c5=0.117048,
c6=0.560647,c7=0.611663,c8=-0.875045,d5=0.415859,d6=-0.461184,
d7=1.32743,d8=-0.340324,e1=1.35564,e2=-0.552802,e3=-1.25281,
e4=0.787604,e5=0.866171,e6=-0.150847,e7=-0.496076,e8=4.18745


 円の半径a*の値が負になったりしていますが、p1〜p8の式のまま素直に描画すれば良いので特に問題はありません。最適化の限界で、またそもそも変数の数の限界から、元の点とぴったり同じ軌跡を描くことはできません。できあがった動画を見ても、往復で軌跡がずれているのがわかります。なお、円の数を増やせばもっと綺麗な文字の形になるのかとのコメントがありましたが、確かに綺麗になる可能性はありますが変数の数が増えるので探索空間が爆発的に増大し最適化が困難になるかもしれません。この辺りのさじ加減にはなかなか難しいものがあります。

 以上が「2」と「9」の描き方です。「0」については楕円で代用しています。あのように棒を動かすとその棒上の点が楕円を描くことは簡単に証明可能です。

 好評だったので来年の元旦にもまた何か投稿しようと思います。今度は遺伝的プログラミングなどを使って、どの円とどの円を組にするかなども含めて最適化すると面白いかな、と思っています。あるいは全く違う生物的なネタも考えています。ただ、「2010」という文字が簡単すぎて今ひとつ創作意欲をかき立てられないですね。まだ1年間あるので、いろいろと考えて見ることにします。

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2008年09月07日

ご無沙汰しております

 ご無沙汰にもほどがありますが、とりあえず生存報告ということで。
いろんなことを放ったらかしにしたままですみません。

 最近機械式計算機に凝っていて、リヒテンシュタイン製のクルタ計算機をいくつか手に入れました。分解してみるとその巧みな機構に感嘆するばかりです。この計算機が生まれた過程もとても興味深い。

 そのうち、ニコニコにクルタ関係の動画を投稿するかもしれません。もしかすると冬コミで同人誌作ろうか、という話もあります。

 期待せずに待っていてください。
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